運動戦略
フリーな知識の生態系と私たちの将来
ウィキペディアは2001年、すべての知識の総和を共有しようという呼びかけのもとスタートしました。今日では、ウィキメディアとして世界最大の百科事典を提供し、ウィキメディア・コモンズ、ウィキデータその他の多くのウィキ・プロジェクトが利用できるようになりました。
この成功にもかかわらず、ウィキメディアに関わる人々、ウィキメディアンの皆さんは多くの課題に直面しています。ジェンダー格差が続き、声が十分に届かないグループには参加への障がいが残ったままです。私たちの運動の権力や資源、機会は均等に分配されているとは言えません。ウィキメディアの存在を危険にさらす検閲や監視や知識の商業化が増えています。私たちの仕事は、技術の進歩や社会動向によって陳腐化するかもしれません。しかしながら、これらの課題があって、世界が絶え間なく変化していくのなら、それはチャンスでもあります。
戦略の立案は、多様なグループを取り持ちながら、ウィキメディアの通常の活動すべても進めながらでは、手間がかかるし複雑でした。その中から集合的な知識と視点が集められ、最終的に共通の理想を形成しました。このプロセスはおかげさまで成功し、ウィキメディアの強みは、貢献する皆さんの才能と献身、誠実さであると改めて証明しました。
ウィキメディア運動の関係者は運動の「何をなしとげたか」ではなく「目指すもの」を共通項として集まっているのです。
運動戦略を理解する
2030年にはウィキメディアがフリーな知識の生態系にとって不可欠な基盤となり、私たちのビジョンを共有する人なら誰でもこの運動に参加できる
私たちは傾聴して学び試してみることの力を信じています。オープンな対話だけが、誰にとっても有効なフリーな知識の世界を創造できるからです。すべての人に共通の道を調整して、誰もが前進するには運動戦略が役に立ちます。この過程はとことん公開され参加型で多言語対応であることを求められます。共通の原則を共有し、この戦略に貢献してくださるよう、皆さんのご参加を呼びかけています。
戦略方向性は2030年を見据えたウィキメディア運動を団結させて励まします。方向性を導くものは以下の2つの目標です。
- 知識というサービス – 多くの形式で知識を提供するプラットフォームになり、提携団体のためにツールを構築します。(Knowledge as a Service)
- 知識の公平性 – 権力と特権の構造が見過ごしてきたコミュニティと知識に焦点を当てます。(Knowledge Equity)
2つの目標は相互に連携しています。一方は他方なしでは達成できません。
運動方向性は様々な作業に関する勧告10件を引き出しました。それぞれの勧告はイニシアティブを具体的に定義します。場合によって複数の活動やプロジェクトがイニシアティブを構成しています。
運動戦略勧告は相互に関連していて補完し合います。それぞれの目標もそうですが、孤立させて実現することは不可能だからです。ご参加ください
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運動戦略プロジェックトの一覧を閲覧してみると、ボランティア募集がいろいろあがっています。
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ご自分のコミュニティで運動戦略の話題を広める。