特別保護
2014年8月10日、 ウィキメディア財団は、「特別保護」権限を追加しました。これはグローバル利用者グループである「'staff'」(財団職員) に認められるもので、管理者にもページを編集できなくさせることができ、これにより、新しい階級が創設され、もはや、管理者はわれわれのwikiでもっとも信頼される利用者ではなくなりました。
技術的機能は2015年11月に削除されたものの、ウィキメディア財団はその実行において具体的に何を行なったのか、あるいはどういう状況で将来、同様の対策を招くのか、特に理由を発表していません。
「特別保護」の最初の使用は、同日、ドイツ語版の管理者たちがMediaWiki:Common.js を使うことを妨げるためのものでした。そこでは、メディアビュアーを無効化させた二人の管理者と一人の財団スタッフとの間でWheel war(権限行使をめぐる編集合戦)が起きていました。英語版ウィキペディアやウィキメディア・コモンズと同様、ドイツ語版ウィキペディアはメディアビュアー機能を標準設定でオフにすると決定していました。その決定を、ウィキメディア財団は2014年8月9日に却下し、ドイツ語版コミュニティはこの先何をなすべきか議論していたのでした。
ウィキメディア財団は、メディアビュアー機能を利用者が有益だと思う場合に選択的に有効化できるようにベータ版に戻すことをせず、すべての読者にこの機能を強制し、英語版ウィキペディアでは管理者権限を剥奪するぞと脅かし、今度はドイツ語版ウィキペディアで管理者によるスクリプト変更を阻んだのです。
2014年8月27日、ウィキメディア財団はこのページの特別保護を解除しましたが、特別保護権限はそのまま残し、メディアビュアーの状態は変更せずそのままとしました。
2015年11月5日、ウィキメディア財団は特別保護権限をすべてのウィキメディア関連のプロジェクトから削除しました。[1] Executive DirectorのLila Tretikov により以下の様に規定(stated)されました:
We wanted to remove Superprotect. Superprotect set up a precedent of mistrust, and this is something it was really important for us to remove, to at least come back to the baseline of a relationship where we're working together, we're one community, to create a better process. To make sure we can move together faster, and to make sure everybody is part of that process, everybody is part of that conversation, and not just us at the Wikimedia Foundation." [1]
より詳しくは:
- ウィキメディア財団の声明 1, 2 および three および 相談 1, 2 および 3.
- グローバルコミュニティによる議論:Requests for comment/Superprotect rights、Letter to Wikimedia Foundation: Superprotect and Media Viewer
関連項目
- 権力構造
- 2015 年理事会選挙の候補者に「特別保護」について質問したときの回答:Wikimedia Foundation elections/Board elections/2015/Questions/1#Use of Superprotect and respect for community consensus
メディアへの掲載
- "'Superprotect': Wikimedia behält das letzte Wort bei Wikipedia" (Super Protect: Wikimedia has the last word at Wikipedia)
- "Superschutz: Wikimedia-Stiftung zwingt deutschen Nutzern Mediaviewer auf" (Superprotection: Wikimedia Foundation forcing Media Viewer on German users)
- "Wikipedia: Superprotect-Streit spitzt sich zu" (Wikipedia: Superprotect dispute escalates).
- 英語版ウィキペディアの2014年8月のSignpost より。Media Viewer controversy spreads to German Wikipedia(メディアビューアーを巡る論争、いよいよドイツ語版ウィキペディアへ展開)(German)
- Slashdot 2014年8月:Latest Wikipedia Uproar Over 'Superprotection'(特別保護をめぐりウィキペディアが大騒ぎ)
- Register 2014年9月 (公式レター配布前): Jimbo tells Wikipedians: You CAN'T vote to disable 'key software features'(ジンボからウィキペディアンへ:〈主要なソフトウェア〉を無効にできない理由)
- Epoch Times は問題を取り上げ (説明をしないまま) 2015年4月に公式レターを掲載:Wikipedia's Crisis of Identity(ウィキペディアの存在証明の危機)
- 英語版ウィキペディアのSignpost 2015年8月:Superprotect one year later(特別保護、あれから1年)
- 英語版ウィキペディアのSignpost 2015年8月:Superprotect is Gone(特別保護を廃止)
ブログへの掲載
- Mike Linksvayer (ウィキペディアン、元クリエーティブコモンズ社の副社長)2015年5月に企業統治と地域社会の力関係の視点から特別保護を語る:Democratizing Wikimedia Innovation(ウィキメディアの発明品を民主化するには)
- Superprotect: How Wikimedia board candidates addressed it 2015年6月(特別保護:ウィキメディア財団理事候補はどう考えるか)
- Op-ed by Pete Forsyth は特別保護の撤廃とその意味を取り上げた。2015年11月
ウィキペディア
- en:Wikipedia:Superprotect
- de:Wikipedia:Superschutz
- en:Wikipedia:Songs about Wikipedia/Wiki Bells (抗議の歌)