抽象的なウィキペディア/関数ウィキの命名コンテスト
来たるウィキの新しい名前はWikifunctions(ウィキファンクションズ)となります |
抽象的なウィキペディア |
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経過 |
ぜひ新しいウィキメディアのウィキ命名にご協力ください。現在はウィキラムダ Wikilambda と仮称しています。このプロジェクトは、各種関数のライブラリを扱うコミュニティの共同作業の場となります。新規関数の開発、解説文書の閲読や討議、共有ができる場所です。中には言語に縛られずにウィキペディアの記事を執筆し、どの言語でも表示可能にする関数も含まれます。そういう性格から、 Abstract Wikipedia(下記に解説あり)の一部となります。ただし関数はその趣旨の範囲を超えて使えるものも扱います。
この命名コンテストは、新しいウィキメディアウィキの用途ができるだけ伝わりやすくなる名前の作成を目指します。そこで下記に説明する手順をたどってたくさんの候補作を投稿してもらい、命名物の意味がはっきりと伝わる名前を選抜するつもりです。
名前案の提出は、9月29日を〆切とします。投票は2回行い、そのつど法的な適合性のチェックを受けるものとし、予備投票は9月22日に開始、一般投票は9月29日から11月2日までとします。目標としては遅くとも12月14日に最終案を決めたいと考えます。
[Update] We are very happy to announce on 22 December that the communities' selection of the name "Wikifunctions" will be the new name for the upcoming wiki.
関数とは?
関数「function」とはコンピュータの一連のプログラム指示のことで、利用者が入力したデータに基づき計算処理を行います。関数とは質問に対する答えという知識の形態であり、2つの日付けの間に何日経過したとか、2都市間の距離などです。関数が複雑になれば、複雑な質問も処理でき、たとえば立体物の表面積、特定の日付時点の火星と金星の距離、あるいは2つの生物種が同じ時代に生息していたかどうかなどです。さまざまな知識の問い合わせに対応するため、たとえば検索エンジンに質問を投げるなど、すでに関数で対応しています。テンプレートのうち{{convert}}および{{age}}は多くの言語版のウィキメディアで多用される関数対応の見本ですし、Lua で記述してあり、それぞれの wiki で利用者が使いたい場所に手動でコピーします。
関数の具体例は初期のサンプルのページ Abstract Wikipedia/Early function examples にもあり、インターフェースの全体案のごくおおまかな予想は初期の模型ページ Abstract Wikipedia/Early mockups をご参照ください。
言い換えるなら関数とは、利用者が入力したデータを計算処理し、質問に答えを出します。
新規のウィキメディア・プロジェクトではボランティアが書いた関数のライブラリを作り、それらに似た質問に対 言語をまたいで答えられるようにします。関数のライブラリを構築することとは、より多くの人がフリーな知識へ新しい方法でアクセスできるようにすることです。それを実現するプロジェクトには、名前がなければなりません。そこで皆さんも、最高の名前を提案し、選ぶ作業に参加してください。
Abstract Wikipediaとはなにか?
そもそも "Abstract Wikipedia" という名前そのものが、とても遠大なゴールを示しており - 関数ライブラリはいつの日にか言語に制限されない記事執筆を実現するだろうという目標です。このプロジェクトを構成するパズルのピースが揃うなら、どんな wikiでも - 特に中小規模の wiki - それぞれの言語で読める記事を飛躍的に増やせます。さらにまた、さまざまな文化や文脈を背景にする編集者同士、より多数の、よりグローバルな観衆に向けて、お互いの知識を共有できるようになります。
新しい解析 wiki はコード記述のインフラを整備し、前述の将来像を実現します。プロジェクトとして Abstract Wikipedia の部分はおよそ1年後に始まる予定です。
言葉を替えてみましょう。新しいウィキから複数の関数を組み合わせると、ウィキデータにあるデータと言語情報をかけ合わせ、対応するどの言語でも自然言語の文章が作成できるようになります。作成した文章は、どの言語版のウィキペでも (別の場所でも) 利用可能なのです。
プロジェクトの全体像については、Abstract Wikipediaにて詳細をご参照ください。目下のところ長期的な「Abstract Wikipedia」のプロジェクトの目標に具体的な名前をつける必要はなく、名前募集は関数Wiki のみ対象です。
日程
- 9月15日:このページを公開し、フィードバックを募集開始。翻訳の募集。提出期間には多言語ボランティアに候補のチェックを依頼。
- 9月22日:再度、告知により名前候補の提出と初期の投票参加を呼びかけ
- 9月29日:広範なコミュニティから投票の受付を開始
- 10月13日:投票第1ラウンドの〆切、初回の法的評価の開始
- 11月 2日:コミュニティによる投票第2ラウンド
- 11月16日:投票第2ラウンドの〆切、第2回の法的評価の開始
- 12月14日:新プロジェクト命名の発表。ロゴの募集を開始。
名前候補の提案の基準
- 名前はそのウィキの目標、すなわち関数の集合体について述べているか、もしくは関連があるものとします。良い名前候補の条件には以下を含みます。
- すでに知名度が高く定着した用語、たとえば「Wiki」などウィキメディア運動がらみの用語を使う
- プロジェクトの要点を強調し (「ウィキデータ」の「データ」など) 初めてその名前を見聞きした人でも、当該プロジェクトのイメージが把握できる
- 声に出して読み上げたり記述したりするのが簡単(皆さんがよく使うのでその点は要注意)
- 名称は単に Abstract Wikipedia の目的、すなわち自然言語とコンテンツの抽象化の目的を示すだけでは十分ではありません。名前には関数群の特徴として、たいへん広範な使い方や使う場所に対応する点を反映する必要があります。
- 翻訳しやすい名称であること。
- 名前の候補は多言語のボランティアのグループによってチェックされ、なにか気がかりな点がある場合は、議論用にメモを添えます。
- ドメイン名もしくはサブドメイン名として独自性があること。
- 当該の wiki は「foo.org」もしくは「foo.wikimedia.org」というドメイン名になります。詳細は現段階では未定であり、技術面と法務面の決定に委ねられます。
- 名称は第三者の知的財産権を侵害してはならず、最終判断は法律顧問の査読により、権利侵害がないことの確認を受けます。
名前候補の提出のルール
- 提案数の上限。提案期間中、好きなだけ名前案を提案してかまいません(他の人とかぶっても投票準備期間に対処します)
- 命名案の投稿により次の各項に同意したとみなされます。
- 紛争。あなたとウィキメディア財団との間に紛争がないことを願っていますが、発生する可能性のある紛争の処理方法についていくつかのルールを設定する必要があります。名前の選択プロセスに参加することにより、提出物、その権利の譲渡および紛争はアメリカ合衆国の法律に準拠し、カリフォルニア州サンフランシスコ郡市の管轄裁判所に持ち込まれることに同意するものとします。
命名の手順の詳細
- 提出期間。提出期間中は期日前投票があり、議論が奨励されます。この期間中に名前が変更されたり、派生物が提出されたりする場合があります。すべての名前は基準ルールに準拠しなければなりません(以下を参照)。このアイデア出しの期間には、特に友好的で建設的な態度をとってください。
- この後、候補作を1軍と2軍に分け、2ラウンドにわたる投票過程に移ります。この時点での賛成票上位20件前後の名前候補は、1軍の(投票受付中の)投票ページに表示されます。また2軍のページも用意し、名前候補すべてを揃えて投票を行う1軍のページからリンクさせます。
- 投票期間中は1営業日に1回程度、チェックを行い、名前候補のうち1軍の投票ページに追加もしくは削除が必要なものがあるかどうか確認します。ここではある程度の裁量は働きますが、基本線は1軍の投票ページと2軍ページを比べ、1軍の最下位の候補作は、それを上回る得票をした2軍の候補作と入れ替えます。
- まったく新しい名前案は9月29日以降でも受け付けますが、全名前候補リストつまり2軍ページにのみ追加します。
- 絞り込みラウンド。名前候補の提出期間が過ぎると、投票期間中、どの候補作も無作為に少なくとも1週間ずつ表示します。
- 各投票者が投票する候補作の数は無制限です。
- 予選上位作の判定。投票〆切後、得票上位6候補作を対象としてまず顧問弁護士による適合性の判定を受け、法的問題、グローバル商標として登録できる可能性を大まかに確認します。
- 決戦投票。 1週間の決戦投票は最大6候補を対象とし、ランダムに表示して投票対象にします。投票の集計には、インスタント・ランオフ方式を採用します。投票時には選んだ候補に優先順位を指定してください。
- 最終的な法的判定。弁護士が最高得票の名称案を詳細に判定します。弁護士の裁量により、法的な懸念(商標、著作権など)に基づき得票順で最上位の名前が適切でない場合、その名前は検討外とされ(理由を公表)、第2位の名前を同じ基準に照らして判定。第2位も適合しない場合、弁護士はリスト順に判定を続け、採用可能な名前を確定します。
投票資格とルール
ひとり1アカウント限定で投票できます。太字第1ラウンドでは投票先の数に制限はありません。第2ラウンドでは投票先に順位をつけるものとし、投票用のガジェット(デスクトップ版ブラウザ用)もしくは手入力で指定してください(優先順が最高のものが1とする。書式は、番号+名前候補+署名を1件分とし、最大6件まで投票可能。途中で改行しないでください。)複数回、投票したとしても、最後の投票のみ有効です。
ウィキメディアのいずれかのウィキで保有するいずれか1件の登録アカウントから投票できます(保有するアカウント総数にかかわらず投票できるのは1アカウント限定ですが、投票先の名前の候補に上限はありません)。投票権の確定には、その1件のアカウントが以下の条件を満たす必要があります。
- ブロックされたプロジェクトが1件未満であること。さらに
- ボットではないこと。さらに2020年9月1日時点で公開のウィキメディアの制作ウィキ(ウィキペディア、コモンズ、ウィキソースなど)のいずれかで最低25件の編集実績があること。
ウィキメディア財団理事会および評議員会の現職および元理事ならびに委員には投票権が認められます。
第二ラウンド投票の集計:決選投票に進む候補は6件を上限とします。投票の〆切後、集計法としてinstant-runoff systemを応用、投票者が投じた最大3票のうち1位に指定されたもののみ集計対象として、得票数の多い順に順位を決めます。有権者がある候補作を1位に指定する(あるいは1票だけ投じた)候補作は、1票を得ます。この時点で圧倒的な差で第1位に決まった候補作は、法的審査へ進みます。もし得票が割れ、僅差の候補作が複数の場合、消去法で最下位から落選とし、その候補作を投票の1位に指定した利用者の票は、その人が指定した第2位の候補作に対して有効となります。この方式で絞り込みを続け、やがて圧勝した候補作を当選とします。そうして選ばれた当選作を法的審査にかけます。もし法的審査で不適格だった場合、その候補作を落選とし、再度、票の集計と当選作の法的審査合格まで繰り返します。ただし第3ラウンドの投票を実施する予定はありません。
第1ラウンドの結果
命名案は176 件が提出され、500票超の投票が集まりました。
第1ラウンドの得票順上位6件は次のとおりです。
- Wikilambda
- Wikifunctions
- Wikimedia Functions
- Wikicode
- Wikifusion
- Wikicodex
詳細は週間の更新情報でご確認ください。
投票第2ラウンド
投票は終了しました。名前は最終的な法的審査のために送信されます。 新しい名前は12月中旬に発表されます。
ウィキメディア財団の法務およびコミュニケーション部門から提供された名前に関するメモを読んだり、投票記録を参照したりできます。
上位の投票結果は以下のとおりです。
- Wikifunctions
- Wikimedia Functions
More details about the calculation of the results are in the 8th edition of the newsletter.
ありがとうございました!